SBMとイーモバ提携の続報

モバイルつれづれ日記さんのエントリで紹介されていた記事で少しだけ提携内容がわかってきた。
ソフトバンクモバイルとイー・モバイルの「理にかなう協業」とは(IT-PLUS)
特に気になるのはこのあたり(SBM宮川潤一CTOの発言とのこと)。

 「端末はイー・モバイルから納入される。イー・モバイルソフトバンクモバイルの両方のネットワークが使えるようになっている。トラフィックが逼迫している都心部ではイー・モバイル、ネットワークが空いている地方や海外ではうちの回線を使ってもらってもよい」

(ちなみに、ここでいう「うちの回線」とはSBMの回線のこと)
まず、どうやら確定していることはUSB型か電話(スマフォ)型かはわからないものの、WCDMAのマルチバンド(1700と2000)対応の端末が出るということ。
このマルチバンドを切り替えて「逼迫している」地域ではイーモバ(1.7G帯)を使い、それ以外ではSBM(2G帯)でデータ通信を行うようだ。
ただ相変わらず疑問なのは、キャリア間のコネクションがどうなるかということ。
「逼迫している」地域の判定もイマイチ方法が不明。


ただ提携発表からサービスインまでの時期が短いことからの想像だが、おそらくSBMはキャリア間コネクションは全く手を加えないつもりなのではないか?
そう考えるとキャリア間ハンドオーバーはおそらく無理だろう。
おそらくイーモバ圏外になった場合に一旦切断しSBM回線につなぎなおすという作業が(自動かどうかは別にして)端末側で必要になると思われる。
逆にイーモバ圏内になったらSBM回線は切断してイーモバに再接続する作業も必要になるだろう。
結局「逼迫している」かどうかの判断もイーモバ圏内かどうかだけで決めるのではなかろうか?


確かにもしこういったサービスであれば、設備インフラ的にはなんら追加投資することなく提携がスタートできるだろう。
専用端末開発とイーモバ側の「回線使用料の請求をSBMに行えるルートの追加」といった投資は必要だろうが、殆ど設備インフラに追加投資しなくてもよいのは確かに効率が良さそうだ。
(SIM1枚で実現できるか2枚必要なのかは別の話・・・)
ユーザーから見てもこれがイーモバと同等金額でサービスインするならこれはうれしいことだろう。
自分としても、カミさんの実家や一部の客先でイーモバが使えないという不自由さがこれで解消できるとなると期待してしまう。
ただ・・・「移動体通信」でこういうのはどうなんだ?という気もする。
移動すると接続が維持できない「移動体通信」ていうのはありなのだろうかと考えてしまうのだ。
また、以前のエントリにも書いたが、この提携でイーモバ回線のトラフィックが少なからず増大したきに、現在の回線品質が維持できるかも気になる。
これで速度が落ちたりすると、ポート制限や連続接続時間制限などがかかり、DocomoAUに比べて有利だった部分が消されていくことにもなりかねないと思う。
もっとも、SBMからの提携収入を用いてイーモバの回線が増強される期待もあるんだが・・・
ま、もう少し具体的な情報がでてこないとなんともいえないが、現段階ではかなり微妙な提携な気がするな・・・