SIMロック解除業者摘発の続報

署名記事なのにやはりわかっていない人が書いたのかな?

L&Kが中国人窃盗団から盗品の携帯電話を仕入れていたことがわかったらしい。
これが組織的に行われていたとするなら、刑事告発も妥当だったと言えよう。

が、よく考えるとかなり不自然ではないか?
なぜ日本国内でロック解除をしなければならないのか?
輸出目的の盗品であれば、特に国内の滞留時間を短くしようとするはずなのになぜ、狭い日本でわざわざ製品の箱を開けロックを外すなんて危険なことを窃盗団が行うのだろうか?
解除することで端末が「正規」輸出品として扱えるわけでもない。
それともL&Kという法人がなんらかの中国輸出ルートを持っていてそれを利用しただけなのだろうか?
(ルートを使うだけなら「SIMロック解除」は関係ないし・・・)

自分が窃盗団の一味だったらすぐに中国へ飛ばし、現地でロック解除させるだろう。
SIMロック解除」なんてのは、日本でしかできない類のものではなく、どちらかというと中国や東南アジアで日常的(というと語弊があるか・・・)に行われているからだ。
どうもマスコミは、解除は日本でしかできないと思ってるんじゃないか?

それに、現地(この場合中国)でターゲットとなる購入層も見えてこない。
日本語が使えるメリット以外ないのだから現地在住日本人以外に購入層はあるのか?
マスコミは「高機能」とか「機種が多い」から中国人に人気があるとかいってるが、そんな話は聞いた事が無い。
高機能といっても多少カメラの性能がいいくらいで他の機能は明らかに劣っているところが多い。
(海外在住、出張組が海外端末を苦労して国内で使う一端もそこにある)
また、多機種っていてもノキアのラインアップの足元にも及ばない。
そんな端末を55,000-というノキアの中堅機種以上の値段で売っても買うわけが無いと思うのだがどうだろう。

おまけに、この毎日のニュースではボーダの話として「1回だけの通話で契約を取り消すなど不自然な解約が昨年夏から急増」したとしているが、これと盗品端末の因果関係は基本的に無い。
そして、いわゆる「即解」は犯罪ではない。キャリアのルール内の話だ。違約金だってあるだろう。
「不自然な解約による損失は毎月数億円に上る。」とも言っているが、解約したのはユーザーであってL&Kではないだろう。
(まぁ、マスコミが理解せずに伝えているので、ボーダ側の主張も書ききれていないとも思う)

いずれにせよ、初期報道時から冠についている「SIMロック解除」と、この事件の全容は乖離していることが明確になってきたのではないか?
マスコミは「SIMロック解除」、「密輸出」、「携帯端末窃盗」、「現地での密売」と個々の事案にたいしてのもう少し明確な報道と、前から書いているがそれぞれの因果関係の解説をするべきだ。