第2回モバイルビジネス研究会

総務省が主催する会合「モバイルビジネス研究会」の第2回が開催されたようだ。
その中で「SIMロック解除は可能か?」という部分に関する記事がこれである。

今回は、NTTドコモソフトバンクモバイル、MVNO協議会のそれぞれがプレゼンを行ったようだ。
まぁキャリア側の主張というのは「現行ビジネスモデル」とやらの堅持といったところか。
特に新たな主張があるわけでもなく、ひたすら既得権益を守るため「SIMロック解除」は不可とする姿勢に見える。
一方、「構成員」といわれる方の認識(というか突っ込みどころ)も甘いというかなんというか・・・
(掃除機のゴミパックの共通化とSIMフリーと同列に並べるのは無理があるだろう・・・)
つまり双方ともユーザーを向いていないのだ。
どうも全てのデバイスを「SIMロック有」から「SIMロック無」に変えることが可能かどうかの議論になっているような気がする。
全部「SIMロック無」デバイスになったところで、喜ぶユーザーなんて殆どいないはずだ。
現行の「インセンティブ販売」と平行して、「SIMロック無しデバイスの販売」及び「ロックを解除するサービス」が実現できる方法を模索するのが第一歩だろう。
もうひとつ大事なことは、キャリアとの契約で得る権利の保証が必要ということではないか?
現在のキャリアの契約はSIMとデバイスの双方が揃って初めて権利の全てが有効になるというものだ。
例えば自分がX01HTで使用しているパケット定額のSIMをノキアジャパンのE61に入れた場合、現実的には音声通話しか権利は保証されない。
定額のはずであるパケット通信の権利は制限されてしまっているのだ。
これは定額パケットでのアクセスポイントが公開されていないために起きる問題だ。
いくら「SIMロック無」デバイスが登場しても、これでは意味が(自分にとっては)半減する。
SIMロック」の有無のみを議論するのではなく、「契約した権利は対象SIMを使用する限り保証すべきではないか?」ということも平行してきっちり議論して欲しいものである。
この権利とは音声/通信回線を定められた料金で使用できる権利と考え、コンテンツとは切り離すことも大事だろう。
従来の携帯サイト(i-modeやY!ケータイ)やMMSの利用が可能かどうかはあくまで別の話と考えるべきである。
(通信事業者は回線の使用権を販売するもので、コンテンツはその副次的なものにすぎないと思う)


とにかく「キャリア」側は、「守る」ことがある意味当然なのだから、「構成員」側の面々はもっと論点を明確にして議論をしないと結局ムダな会合になってしまうのではないだろうか?
(それでもこういう議論自体はムダにはならないと思うので、せめて半歩でも前進できるように願う)